夫の「後遺障害診断書」が出来たという知らせを、病院から受けて取りに行ってきました。私は大事な書類の郵送は出来る限り避けるようにしています。郵送でも追跡調査出来ますが、雨で濡れたり・人がする事だから間違ったりする可能性も有るからです。
医師が書いてくれた「後遺障害診断書」を一目見て思った事は・・・「皆さん!!絶対に確認作業をしましょう!!」です。素人の私でも不備に気付きました。でも・・・所詮私は素人です。弁護士の先生の助言は的確で、場数を踏んでるプロならではのものでした。
現在、我が家は診断書の記入漏れの記載を依頼中です。妥当な認定を受けるためには、過不足なく記載されている「後遺障害診断書」でなくてはなりません。我が家の場合を紹介したいと思います。
1.後遺障害診断書を依頼して出来るまでの期間
2.後遺障害診断書を自分で確認する
3.弁護士に後遺障害診断書をチェックしてもらう
4.不備項目の記載を病院に依頼する
5.まとめ
1.後遺障害診断書を依頼して出来るまでの期間
夫が入院していた病院は、救急病院で整形外科がメインでした。理学療法士が120名在籍していると言えば、その規模の大きさは明白だと思います。
夫の担当医は、夫が退院してすぐに移動になりました。これはあくまで推測ですが、担当医は大学に在籍しており関連病院をグルグル移動しているのだと思います。ただ、担当医から手術を受けた患者だけは最後まで診るという取り決めが有ったようで、週1午前のみ外来で診察していましたが、人目のつかない離れた場所が診察室としてあてがわれていました。
担当医が移動していた・週に1回しか来院しない為か、診断書を依頼して2週間かかりました。医療保険の診断書は1週間程度で出来たので、後遺障害診断書の方が時間がかかりました。
この作成期間はそれぞれの病院の都合が有り画一的ではないと思います。だから、一応の目安程度にとどめて下さいね。
2.後遺障害診断書を自分で確認する
自賠責保険の後遺障害診断書は⇩になります。
以前も記載し素人判断ですが、夫の状態を鑑みて14級は取れるのではないかと思いました。14級8号:1足の第3の足指以下の1または2の足指の用を廃したものに該当すると考えたのです。
ですが、肝心な右下部分の⑩上肢・下肢および手指・足指の障害の第4・5の指についての記載はなされていませんでした。
医師は被害者の症状を診断書に記載するだけです。後遺障害の等級に該当するかどうかは、 損害保険料率算出機構が認定基準に基づき判断するので、医師には直接の関係がありません。そのことが、診断書の不備(空欄のままの箇所が有るなど)につながるのでしょう。
自覚症状について記載してほしい事を、メモして渡した内容は網羅されていました。でも、夫が一貫して伝えていた「常に足が痛い」という記載はなされていませんでした。
自分で確認しただけでも不備に気付きましたが、弁護士の先生に不備を網羅して頂きたく診断書を見て頂く事にしました。10万円までは弁護士相談特約を使え保険からお金が降りるので、それを利用しました。
3.弁護士に後遺障害診断書をチェックしてもらう
弁護士のK先生に4か所の不備を指摘されました。
- 自覚症状に「常に」の記載が漏れている。
- 他覚症状に「痛み」の根拠の記載が無い。
- ④醜状障害の欄に記載が無い。
- ⑩足指の障害に第4・5の足指の記載が無い。
です。
自覚症状に「常に」の記載が漏れている。
自覚症状の欄の文言に「常に」が有るのと無いのとでは全く印象が違うので、この2文字が非常に重要になってくると教えて頂きました。この情報はネットにも有ったので知っていましたが、「常に痛ければ当然歩く時はもっと痛いはず。そこをきちんと記載してもらった方がいい。」と助言を受けました。例えば・・常時痛い。歩行時はさらに痛身が増す。という表現が良いそうです。
他覚症状に「痛み」の根拠の記載が無い。
痛みはどこから来るのかの具体的な説明が有った方がいいと助言を受けました。例えば○月○日のレントゲン・CTの結果、△△△関節のずれにより、痛みが生じている。作業をすると更に痛みが増す。これは受傷当時から症状固定時まで変化なし。と痛みの理由付けを書いてもらうのがbestだそうです。
醜状障害の欄に記載が無い。
醜状障害というのは「傷の痕が醜く残った状態」で、審美的に損害を被った場合に障害認定されます。「手のひら大の傷で、人目につく部分ならば後遺障害の対象になる」と本で読んだので、右足の甲の傷は靴や靴下でかくれるから必要無いかなっ思ってました。
でもK先生の話によると、「この診断書が全てです。いかにひどい事故を受けたかというのを視覚的に訴えるためには、この醜状障害は外せません。」との事。全くもってその通り!!
足指の障害に第4・5の足指の記載が無い。
K先生によると、14級は取りたい。合わせ技で12級取れればいいのだが・・・との事でした。(12級は相当難しいけれど)そのためにはこの項目は必須。記載してもらう必要が有ると言われました。
4.不備項目の記載を病院に依頼する
不備の記載を依頼する時は低調に。「ここまで一生懸命に診断書を書いて下さったので、事実通りに書いて頂きたい。この痛みの原因をレントゲンなどで説明して頂きたい。適正な補償がなされるように、判断する方が評価しやすいように御手数ですがお願いします。」などと口添えたら良いとK先生から教えて頂きました。
出来れば、自覚症状・他覚症状をきちんと意図するところを記載してくれているか、その場で確認した方がいいと助言を受けました。それらの依頼を全て一度にすると印象を悪くするかもしれないので、醜状障害と第4・5の足指の評価の記載漏れを前面に出したら良いと教えて頂きました。
それらを記載するためには、もう一度医師の診断の為に面会するチャンスが与えられるからです。その面会時に自覚症状・他覚症状の追加記入を依頼し見届ける・・・という作戦で行く事になりました。
私は今まで2か所の大学病院勤務をする中で、沢山の医師と関わってきました。医師の賢さは私が評価するのはおこがましいですが、本当に素晴らしいです。いつも尊敬していました。でも弁護士はそれを凌駕する素晴らしさが有ると、感じずにはいられませんでした。
弁護士で有罪を無罪に出来る・・というのもなんとなく分かるような気がしました。今回K先生に相談するまで、無料の相談で3人の弁護士の先生に会いました。そこで感じたことは、全く力量が違うという事です。それは医師の世界でも言える事なのですが・・。交通事故は14級は無い。13級か11級だ。とむち打ちの場合しか知らない弁護士の先生もいました。余談になりましたが、弁護士の先生選びは非常に重要です。
不足分の追加記入を窓口のスタッフに依頼すると・・・「第4・5足指の評価は他覚症状の所に記載している・醜状障害は書けないかもしれませんがいいですか?」と、びっくりするような返事が来ました。
書けないと言われた時は、K先生から「どうしてですか?」と聞いてください。と助言を受けていたので、醜状障害が書けないと言われた件についてはそう答えました。足指の件はは他覚症状に記載が有ったのは足関節についてだったので、違いを伝え説明する事で納得してもらい診断書の書き直しを受けて頂きました。
5.まとめ
我が家の保険は「弁護士相談10万円」しか特約を付けていなかったのですが、「弁護士特約」を付けれられているのを忘れてらっしゃる方も多々いるようです。万が一、我が家のような事故に遭われた方は保険証書を必ず確認してください。弁護士特約はだいたい300万円ぐらいだそうです。300万円までは手出しが無いので、受傷時から弁護士依頼する事をお勧めします。
それは早い段階で弁護士の先生が主治医にコンタクトを取ってくれるからです。そうすることで医師と弁護士が信頼関係を築くことが出来、理想的な後遺障害診断書を書いてくれる可能性が高いとK先生が言ってました。
ただ我が家の場合は弁護士特約を付けていないので、弁護士依頼をすると赤字になる可能性が有るので熟考して判断する予定です。
後遺障害診断書の確認作業は本当に大切です。書いてもらった物をそのまま損害保険料率算出機構へ提出すると、妥当な等級とならない可能性が有ります。一度診断された等級を覆すのは至難の業だそうです。提出する前の確認は本当に重要です。
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