みなさんは貯蓄をどんな手段でしてますか?パッと思い浮かぶものは・・・定期預金・NISA・iDeCo・投資信託・仮想通貨・貯蓄性の高い保険などが有ります。さらに、保険や定期貯金は日本円と外貨が有ります。
最近は定期預金にお金を預けていても利息が付かないので、「ほけんの窓口」などで外資系の保険を勧められたりします。また、銀行の窓口で外資系の保険を勧められたりしますが、手数料目的だと言われています。
外貨の保険の利率はゼロ金利の日本にとって、とても魅力的な金利です。でもファイナンシャルプランナーや経済ジャーナリストは外貨保険を勧めません。みなさんは外貨保険についてどう考えますか?
保険は加入すると種々の理由から解約するのは困難です。今回は外貨保険がジャーナリストの評価と実際を比べてみたいと思います。
1.外貨保険に対するジャーナリストの評価
2.外貨保険の実際
3.外貨保険についての考察
4.まとめ
1.外貨保険に対するジャーナリストの評価
デメリット
為替によっては損をする事がある。
為替とは簡単に言うと「外国と日本との通貨のやり取り」です。世界・日本で大きな出来事が有ると、その為替は変動します。
我が家は5年前に豪ドルの個人年金(1時払い)に加入しました。当時1豪ドル約90円でした。今朝は1豪ドル79,9円です。1豪ドルあたり10円以上もそんをしている事になります。結果的に現在は元本割れになっています。
このことを為替差損といいます。我が家の為替差損はこの豪ドルの個人年金のみですが、127,091.72豪ドルを買ったので・・・100万超の損失です。
為替は日々変動しているので、支払う保険料が高くなることがある
為替の変動が有るのはご理解いただけたと思います。それに追随することですが、「月払い」の場合、○○万米・豪ドルの保険を××米・豪ドルを円換算で支払うことになるので保険金の支払額が安定しません。
家計費の割り振りする時に固定費として保険金は計上しますが、これが一定でないので予算を立てる時に余裕を持って立てる必要があります。
円・外貨の両替で手数料がかかる
現在メットライフ生命では保険金を円で振り込み、円で受け取る時ににそれぞれ1ドルあたり50銭かかります。なので往復1円かかります。例えば1万ドルだとすると、往復1万円の損失が有るという事です。
例えばこれが住信SBI銀行だったら米ドルは4銭・豪ドルは25銭です。この手数料はメットライフ生命の利益となります。
メリット
外貨という観点でみると貯蓄効果が高い
現在のにほんでは「ゼロ金利政策」をとられているので、貯金をしても利息は微々たるものです。円の個人年金は4~5年前まで1%強程度の利率でした。保険会社は国債で運用される場合が多いので、円個人年金の販売停止が相次いでました。
一方外貨の場合は加入時期や加入会社にもよりますが、2%前後は期待できる保険が多いと思います。これは外国国債の方が利率がいいからと推測されます。
結果的に加入者にとって貯蓄性の高い保険となり得るのです。
為替によって利益を期待できる
例えば1米ドル111円(4/22)ですが、東日本大震災の時は1米ドル80円を割りました。同じ1米ドルなのに30円以上も違う事があります。
1万米ドルを買うのに、今日は111万円かかるけれど、8年前だったら80万円でした。なので、8年前に買った1万ドルを今日売ったら、単純に31万円の儲けになる・・これが為替利益となります。
円の価値が低下に備えられる
今後の日本は「少子高齢化」が急速に進み、労働人口が減る事で税金収入の激減が推測されています。国力が衰退することで、円の力が弱くなると見られています。
実際、自給自足率が低い日本は様々な資源や農作物を輸入に頼らざるを得ません。そこで為替が関係し物を高くでないと輸入できなくなると、必然的に物価の値上がりが生じます。
政府はインフレターゲットを2%を目指しています。実際は遠く及びませんが、もしこの目標が達成で来たらそれは貨幣価値が下がることを意味します。例えば100万円が10年後には80万円分の価値しか無くなるということです。
これは日本円に対しての事です。米ドルはアメリカの国内情勢・豪ドルはオーストラリアの国内情勢が関係するので、円の価値の低下に関係する事がないのです。
2.外貨保険の実際
わが家の保険の内、2008年に加入した米ドル建の終身保険を例にお伝えします。
この保険の優れている所は死亡保障金が円で保障されている所でした。為替差損を保険会社がかぶってくれるという保険で、現在はこのような保険は見当たりません657,198円を10回払いで去年払い済みとなりました。
この保険の短所は保険証書に実際何米ドルを買ったのかが不明瞭な所です。
この保険は説明をすると長くなりますが、円終身に既に全額(657万円)入れ込んでいたのを解約して、解約金を原資にこの保険に加入しました。
保険証書を見ると1米ドル106.58円となっています。という事は・・・657万÷106.58=61,643米ドルとなります。(単純計算ですが)で、最低3%の利率を保証しているはずなのですが・・・
69,485.92-67,892.03=1,593.89米ドルとなり、これが1年間の利息となります。ものすごく少ない様な気がします。なので、これが正しいか計算してみる事にします。
1,593.89米ドルが3%っていったら原資は53,129米ドルの計算になります。これに契約時のレート106.58円をかけると5,562,559円となります。6,571,980円支払っているので、1,009,421円も初めから損をしている計算になります。
3.外貨保険についての考察
今日のレートで言うと69,485.92米ドルは7,712937.12円で、プラスはプラスです。でも、これは11年寝かしての結果です。あまり旨味を感じません。
これはメットライフ生命の保険なのですが、人件費・CM代・CMに起用する芸能人などの為にたくさんの手数料を取られているのでしょう。
これらの事を踏まえて、外貨の保険は運用の仕組みが不明瞭な上リスクが高すぎる商品と考えます。
4.まとめ
実際に計算してみると、最低保証利率にも及ばないことがわかりました。NISAやiDeCoの制度が整った事や、外貨保険の手数料が高いという情報を加入者も得る事が出来、資産運用の商品価値は低い事がわかりました。
我が家はNISAが開始される前に、「銀行にお金を寝かしていても勿体ない」という考えで、外資も含めて資産運用の為に10数本の保険に加入しました。その後NISAやiDeCoが開始されましたが、身動きが取れません。
これから先、追加で加入する事は無いと思います。今から資産運用をしようと考えられている方は、これらのメリット・デメリットを踏まえた上で本当に必要な保険なのかを考えてからの加入をお勧めします。
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