親の想い子知らず
自分の分身である我が子の幸せを願わない親なんていないと思います。
でも・・・幸せの尺度は人それぞれなのに、自分の尺度で子供の幸せを量りがちです。
それは自分が経験して学んだ事と子供のパーソナリティを熟知しているので、これが子供にとって最適解だろう思い込んでしまうからだと思います。
あれこれ考えた事を鑑みて出した結果を踏まえて、助言なり環境なりを整えてあげたりしても、それを受け取る子と受け取らない子がいると思います。
全く親の想い子知らずです(^_^;)
親のの想いを受け取る子と受け取らない子
親の想いを受け取る子は親にとって「良い子」で「育てやすい子」なのでしょう。
実際、私は幼い頃から疑問に感じた事は母に確認していたので「素直じゃない」「親の言う事は黙ってききなさい」と否定しかされなかったので「育てにくい素直じゃない子」だったのだと思います。
でも最近、親の想いを受け取る受け取らないについて気付かされたことが有ります。
受け取る受け取らないではなく、「やる気スイッチ」が押されているか否かの違いではないかという事です。
やる気スイッチ
団塊の世代の子として生まれた私達は、高度経済成長期に育ちました。
当時は終身雇用・年功序列賃金が確約されていたし、バブル期などはモーレツ社員が当たり前で「24時間戦えますか?」なんていうCMまで流れていました。
高学歴と高収入が直結する時代で、偏差値が高い学校に通う事を親も子も目標にしていた時代だったと思います。
そうやって昭和の時代に育ってきた私も、「勉強さえしておけば職業選択の幅が広がる」そう思い続けてきました。
現実問題として、お給料もモチベーションに繋がります。好待遇の職場を選択する為にも勉強が早道だと思って来ました。
だから、沢山有るスイッチの中で「勉強のやる気スイッチ」をいち早く押せた子が早いスタートを切れて有利だと考えたのです。
今ではわかる。学力だけが全てではないという事を。
なす子やなす太郎が小学生になっても、私はその考えは変わりませんでした。
なす子は女の子だし、私と性格がよく似ていて負けず嫌いな所も有り、「勉強のやる気スイッチ」は自分で押して夢に向かって努力の出来る子供でした。
まあ、蛙の子は蛙なのでね。限界は有りますが(^_^;)。
でも、なす太郎は勉強に興味が無くテストの点数は10点でも平気な子でした。
何故出来なかったのか・どうテストに向けて臨めば良かったのかなどをテストの結果を前に話をしても、その時だけ神妙になり次の瞬間に忘れる子でした。
私は10点とか取ったことが無かったので本当に理解に苦しみました。何故それで平気でいられるのかを。
須らく、出来ないよりも出来た方が良いに決まていると思っていたのです。それが全てだと思っていたのです。
でも・・・そうじゃない事に気付きました。
それは複数のママ友から、息子の事を肯定的に評価してもらったり・・・息子の生き生きとした楽しそうな顔を学校で見た時でした。
子が勉強を出来た方が良いと思うのは、親の都合の他ならない。
勉強に全く興味を見出せずともその子の興味のある世界で伸びてくれたら、それがその子にとっての幸せに繋がるという事を。
そしてどんなに努力しても・・・・特に興味のない事だったら出来ない子もいるのだ、それはしょうがない事なのだと受け入れることが出来たのです。
まあ、なす太郎は勉強は高校まで全くしなかったし出来もしませんでしたが。
試験範囲も試験期間中に初めて知るという状況が、卒業テストまで続きましたから(^_^;)
なす太郎の言い分
なす太郎は5科目の勉強は社会に出て全く役に立たないから興味が無かったのだと、専門学校に行ってから話してくれました。
勉強は直接関係ないかもしれないけれど、不要だと思う事を敢えてしなければならない忍耐を学んだり、数学的だったり国語的だったりの思考を学んだり、社会科的背景を鑑みて現代を捉えたり・・・様々な局面で役に立っている事を話してきました。
でも、やっぱり専門学校に通いだしても成績はビリから数えた方が早く、進級できるか国家試験に合格できるのか常に不安が付きまとっていました。
まあ、高校の時に比べて勉強を少しはするようになっていたしスイッチが入っている事は明らかでした。結果は伴ていなかったのですが(^_^;)
結果は後から付いて来る
私は臨床指導に携わった経験が有ります。新人の指導に就いてきたことも有ります。
その中で、思うように学びを実践や結果に結び付けることの出来ない学生や新人が毎年いました。
その時に私はいつもこう言って励ましてきました。
「たゆまない努力をしていたら、いつかスイッチが入って出来るようになる時が来る。結果はきっと後から付いて来るから、自分を信じてその努力を続けてほしい。」
それは実際私が体験したことを元に助言してきたのです。
なす太郎、ブーストモード
ある日、やけに実習からの帰りが遅かったなす太郎。どうして遅かったのか尋ねると、
「理学療法士の先生のカンファレンスを見学させていただいていいですか?とお願いして、参加してきたからこの時間になった。」
との事でした。私はびっくりしました。そんな学生に今まで一人も出くわしたことが無かったからです。
私が勤務していた病棟のカンファレンスは14時の検温の前の30分間だったので、意欲が有ったら実習時間内に参加できます。
だけど・・・・そのような申し出は一度も有りませんでした。
学生にとっては、実習というだけで多大なストレス。
患者様に気を使い(学ばせていただいている立場だし、患者様はもっと気を使われ迷惑だったと思いますが(^_^;))、医師に気を使い、看護師に気を使い、看護記録も多く本当にブルーでした。
帰り着いてからもやらなくてはいけない事が山積していて、一刻も早く病棟から出たいと思ったものです。
多分、そこは看護学生も理学療法学生も変わりないと思います。
それなのに、自ら学びたい気持ちによって時間外のカンファレンスに参加するほどに成長したなす太郎に驚きと安堵感を覚えました。
カンファレンスの件だけではなく、夜の1時過ぎまで毎日起きて課題や記録、勉強をしている様を高3の担任の先生が見たら本当にびっくりする事でしょう。
親の私がびっくりしているのですから(^_^;)
真の意味で自分で気付かなければ変わらない
なす太郎が小さいと時から勉強に対する姿勢を戒め、私が勝手に自分の尺度で求めて色んな助言をしてきました。
でもその時は全くなす太郎に響かず、私はストレスがたまる一方でした。
なす太郎もきっと私と同じように、それがストレスだったと思います。そしてそれがなす太郎のやる気を遠回りさせていたかもしれません。
親がいくら言っても自分で「やらなくちゃ」と思わなければやる気は起きず、反対に、自分が必要と思ったら言われなくても自ら行う・・・
そんな事わかっていました。誰だってわかっていると思います。でも、その事の真の意味を私はやっと理解した気分でした。
子供は子供自身の足で自分の人生を切り開きます。
その境地に辿り着くまで、見守っているだけで良かったのだと思い知らされた出来事でした。
相変わらず学校の成績は振るわないなす太郎。
そんななす太郎を見守る中で、落ち込んだ時には「結果は後から付いて来る」という事を伝え、そのモチベーションを保ち努力し続ける様に応援し続けたいと思います。
応援して下さる方はよろしくお願いします。皆様も素敵なブログに出会えます様に!!
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