半隠居生活を目指します
50代生き方

採血は私自身だった

そもそもこのブログを始めたのは・・・

看護師のくせに採血がものすごく下手くそで・・・・
私の色んな思いを聞いてほしくて始めたのです。

相変わらず、下手です(^_^;)(笑い事ではありません)

普通にシュミレーションする時は手は震えないのに
患者様を目の前にすると「失敗したらダメ!」
という自分自身にプレッシャーを過剰に与えてしまい、震えてしまうのです。

私はこの長い看護師生活で、実は採血を200人したかしてないか・・・・というレベルなのです。

フル勤務の時は東京でも地元でも、採血や輸液の為のルート確保は医師の仕事でした。

地元のフル勤務を辞める数年前から、看護師の仕事へ移行したのですが・・・
私は手術室勤務で、基本麻酔科医師がその業務を担ってくれたので・・・
採血の機会が殆ど無かったのです。

苦手意識を持つきっかけ

だから、フルを辞めた10年前
患者が少なそうな、採血の無さそうな病院を探すしかない
そう思い、私の希望が叶った状態になりました。

でも、それが反対にダメだったと反省です。
結局潰しのきかない看護師になってしまいました(^_^;)

苦手意識を持つきっかけは、職場採血(その企業の40歳以上の職員を全て採血をする)を請け負う事になったからです。

それまでは、時々来る健康診断の方と(単発)と患者様だけでした。

健康診断の方は「もし失敗してももう会うことは無い」と思うと、反対に緊張せず失敗も殆ど有りませんでした。

患者様は元々血管が出ない方は院長が採血してくれるという後ろ盾が有り、緊張せずに失敗はあまり有りません。

でも、職場採血は人数が多いので院長とスタッフが同時進行なので、過緊張になってしまうと自己分析しています。

自分のゾーンに並んだ人は失敗は許されないし、難しくても自分でやらなくちゃいけないという過剰なプレッシャーを自分自身でかけていたように思います。

この職場採血を請け負って以降、今まで緊張しなかった患者様や健康診断の方まで緊張して手が震えるようになってしまいました。

今朝も通勤時、クリニックに近づくにつれて緊張感を感じている自分に気付きました。
気付けはドキドキしているのです。今日採血が1名いたので(^_^;)

フル勤務時代の私

私は要領が悪い方で無かったので、師長や先輩看護師から目を付けられることなく勤務をこなしてきました。

仕事にケチを付けられたくなかったので勉強もしたし、仕事の漏れが無く時間通りに全て引き継げるように努力していました。

初めての事はメモを取りまくり、1回しか聞きませんでした。教えていただく方の時間を私の為に取ってしまうからです。

わからない事は自分で調べて確認を取り、追加修正したものを丸暗記します。初めて就く処置の前日にはシュミレーションを職場や自宅で何度もしました。

それが、社会人として当たり前だと思ってきたからです。

私は自分がそういう努力をしていたので、それをほかのスタッフにも心の中で求めていたと思います。それが当たり前だと。

何度も聞くスタッフや、何度教えても出来ないスタッフの事を「気合不足」と勝手に思ってました。

気合が有れば何でも出来る・・・あの、アニマル浜口みたいに思っていたのです。

何度も聞いたり、一発で出来ないスタッフは「努力が足りない」「気合不足」だと思っていました。

お給料を頂いているんだよ。」この言葉も結構言ってきましたね~(^_^;)

お給料を頂くという事は自分の仕事に責任を取る事だと思っていたので。お給料はストレスの対価だと思っていたし。
要領良くないスタッフはきっと私が怖かっただろうな・・・・。きっと私に緊張しただろうな・・・

もしかして採血は私自身?

要領があまり良くないスタッフは、私に対して「怖い先輩」「なすりんさんは緊張する」と思っていたに違いありません。
ん?
怖い?緊張?

・・・・
それって、私にとっての採血じゃん!!
私にとって採血は「怖い」「緊張する」存在だったからです。

フル勤務してきた20年、後輩や臨床指導者として学生に指導させていただきましたが・・・
私が今「採血」に対して抱いているストレス同じストレス後輩や学生は私に対して感じていたに違いないと、ふと今朝気付いたのでした。

今ならわかります。一発で出来なくても、やる気が無い訳ではない事気合が足りない訳でも無いのです。
なす太郎通して学びました。それが個性なのです。

どんなに教えても出来ない子はいるのです。
その子も、努力してない訳ではないのです。
どんなに効率良いやり方を伝授しても出来ない子はいるのです。
気合云々の問題ではないのです。

それなのに、私は若い時はすごく尖がっていたので厳しかったと思います。

きっと神様が採血を通して人の痛みに気付かせて下さったに違いない。
今まで、私が指導してきた後輩や学生に申し訳ない事をしたな。
本当にごめんなさい。

緊張の糸が解けた気がした

そう思いながら歩いていると、フッと心が軽くなり緊張が解けていく気がしました。

それに気付いた時に、私が威圧的態度だったことに心を痛めていた人達の想いは
私が採血をする時に感じる気持ちと一緒だったのだろうと確信に変わりました。

正しく鏡の法則ですね。
自分の行為は良くも悪くもそのまま反射する・・・・。本当にその通りだと実感しました。

・・・・・・・
で、採血で手は震えませんでした。
本当に何年かぶりです。あまり緊張せずに採血できたのは。

私はまだまだ気付きが浅く、弱い人間です。
考える葦になり、ダメだった所は素直に反省しこれからも成長していきたいと思います。

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ABOUT ME
看護師なすりん
看護師になって約30年です。 家族4人(夫:なすおやじ)・子供(なす子・なす太郎)です。 子供に手がかからなくなり、自分の時間を楽しんでいます。
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