母のお使いをする気になった
母の所には相変わらず、用事が無い限り行きません。用事なんて殆ど有りませんが(^_^;)
雨でなす太郎を駅まで車で送った時、母が出待ちしていて･･･
その時に「新型コロナワクチンの予約するなら私がネットでするよ」と話した程度です。
母の話は決まっています。
１．テレビで言ってたお得情報（殆ど料理ネタ）
２．ラジオで言ってた知っトク情報（子育てネタ）
３．今までの恨み辛み
以上です(^_^;)
私はテレビもラジオも興味ないのです。スポンサーの顔色を伺った内容で、公平さに欠け真実を歪曲されている様にしか感じ取れないのです。
必要な情報はネットのおかげで過分に入手出来る世の中です。それ以上のウエイトを占める「今までの恨み辛み」を聞くのが苦痛なので(^_^;)
楽しい話ならいくらでも聞けますが･･･ネガティブな話って聞いていても暗くなるだけですからね。
でも･･･
明日は母の所に行って「買い物に付き合おうかな･･･」そんな気持ちになりました。ご近所の方とのやり取りを通して･･･
斜め向かいの踊りの先生
斜め向かいに住んでいるＴさん。亡くなった父の弟と同じ年だと言っていました。色白の端正な面持ちをしている、ご自分の人生論をしっかりと持った素敵な方です。
小柄なのですが･･･踊りは大きいので小ささを感じさせません。繊細かつ大胆な女踊りや男踊りを見ていると、ほれぼれしてしまうほどです。多くのお弟子さんがついているのも納得出来ます。
そんな素敵にキラキラ輝いていたTさんは、数カ月前に旦那様が旅立たれ見る影も無くなっていきました。
ゴミ出しの時にばったり会った時はゴミ出しを引き受けたり、Ｔさんは美味しいものをお裾分けして下さったり･･･そんな間柄でした。
そんなTさんを見ていると、どんなに旦那様はTさんを大事にして・どんなに素敵なご夫婦だったかを偲ぶのは容易な事でした。
Ｔさんには息子さん2人いますが、コロナ禍の上多忙な為なかなか会うことが出来ずにいると語っていました。
突然の電話
休日だったのでのんびりとコーヒーでも飲んで、家事を一気に済ませ本屋にでも行こうかなって思っていたら電話が鳴りました。
「母かな(^_^;)」
そう思っていたら留守電に切り替わり、Ｔさんの声が聞こえてきたので慌てて電話に出ました。
「食欲が無くマクドナルドでハンバーガーを買って来て欲しいだけど頼んでいいかしら。」
食欲が無く、友達が持って来てくれた冷凍していたハンバーガーがとても美味しくて、買いたいけれど車に乗ったままどうやって買っていいかわからないと言われました。
よくよく話を聞くと、旦那様が家計を握ってらしたようで食材からテイクアウトまで全部旦那様が調達して下さっていたそうです。
息子さん達は遠くにいるので、私に白羽の矢が立ったようです。
一人は寂しい
朝の9時ごろに電話がかかって来て、既に11時を回っていました。時々涙ぐみながら、沢山の話をされました。
別にこれと言った用事も無かったし、泣いているＴさんを無下に出来ず快諾しました。出来ない日の方が多いかもしれないけれど、今日は用事が無いのでと付け加えて。
私は思いました。多分Ｔさんにとってハンバーガーはどうでも良かったのだと思います。
反対に高級な体に優しい海苔・出汁や鰹節、薬局に売っている高品質のマグロチップスなど沢山頂きましたから(^_^;) 結局ハンバーガーも半分（5個）頂きました。
ただ寂しくて人と会話する事で、寂しさを紛らわせたい。頭は気付いてなくても心はそう言っているような気がしました。話しの中で、「一人はね寂しいよ」と何度も言われたので。
･･･これ、母も言ってるな。特に夜が寂しいって････。
優先順位はやっぱり母
私は人の支援は基本的に無理をしてまではしないようにしています。無理をすると、後で不満に変わる事も有るからです。
マックをブランチにすれば私は楽だし息子も喜ぶと考えました。ウチと抱き合わせで買えばいいと思ったので、Ｔさんがそれで喜んでくれたら一粒で二度美味しいじゃん！そう思ったのです。
でも････近所に居ながら自発的に会おうと思わない実母にはお使いをせず（厳密には月に1回は仏壇の花と榊を届けていますが）、他人のお使いだけするってなんか違っている。
他人にするなら母にもしなくちゃ。母の方が生み育ててくれた恩義も有るので、明日は仕事がお休みだし、夕飯の買い物に誘うか買い出しをしてあげよう････
そんな気持ちにさせてくれた一コマでした。
25年後の未来予想図
25年後、私は母と同じ年になっています。私がその時まで生きているかわかりませんが････もし生きていたら、きっと私も母の気持ちに近い状態になっていると思います。
よく知っている芸能人が亡くなったり･･･同級生が病気になったり、そしてもし自分より先になすおやじが旅立ってしまっていたら･･･きっと寂しくなるでしょう。
学生の時に成人看護学で学んだ事を思い出しました。老年期は夜や秋になるだけで物悲しく物寂しく感じるものだと。
今までの長い母との関係で、母は反対に私に気を使うようになりました。最近では遠慮していることが手に取るようにわかります。
母の現在は私の25年後の未来予想図だと思います。その時に母にもっと寄り添えばよかったと後悔したくないという思いにたどり着きました。
明日は、半分耳を閉じて母の機関銃トークを聞き流します(^_^;)
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